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足軽陣笠とは・・・

陣笠イラスト

足軽陣笠(実物・革製)
足軽陣笠(実物・革製)

まず足軽とは、端的に言えば「日本の戦国時代の合戦において最前線で戦った身分の低い雑兵たち」のことを指しています。
テレビドラマでの戦国時代の合戦シーンというと長槍を持った両軍の先頭集団が、あの「ワオ―」という掛け声とともに激突するそんな戦国絵巻を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
そんな命を懸けて最前線で戦ったのが足軽なのです。この集団をひとくくりに足軽と言ってしまっては失礼なような気がします。
彼ら一人ひとりにも生んでくれた親があり、人生のドラマがあったはずです。
そんな、足軽たちが日よけ・雨よけ・頭防護のために、被っていた簡素な三角形の笠が陣笠であり、身分が足軽であったゆえ足軽陣笠と呼んでいます。
この陣笠の芯素材は、紙・革・鉄板などで、その表面を漆(うるし)でカチカチに塗り固めて作られました。
この簡素な足軽陣笠にしても、貧しさゆえ足軽各自では用意できず、御貸具足として甲冑や武器とともに領主様から貸し与えられました。そしてその陣笠には、敵味方を一目で判別するための合印として、領主家の家紋や領主家と関係ある文様等が描かれていることが多かったようです。

「陣笠工房」の陣笠とは・・・

新聞記事

神戸新聞 2009年(平成21年)11月7日朝刊 掲載
提供:神戸新聞社

私(陣笠工房 代表)は、他の印刷会社にての13年間の経験をもとに、昭和59年(1984年)より独立し、自営にて印刷業をしておりました。
60才の還暦を迎えた平成18年の夏頃、何か印刷経験を活かして自社独自に出来ることはないかと模索するうち、わが地元の姫路城の観光客の多くが手ぶらで帰る姿を見て、「姫路らしい土産物を作ろう」と思いたちました。
もともと歴史好きでもあり、印刷業として紙を扱ってきたことから、厚紙を素材にした歴史関連の物をと考えるうち、足軽陣笠の企画・制作に取り組み始めました。そしてその部門を「陣笠工房」としました。
兵庫県姫路地方の瀬戸内海沿いでは、明治期よりマッチ製造が地場産業として栄え定着してきました。それにともない、マッチ箱に使用されるボール紙の印刷・表面加工・型抜きなどの技術を持つメーカーも発展しました。
当工房では、それらの技術をもつメーカーのご協力もいただきながら、平成21年までの足かけ3年がかりの試行錯誤の末、世界遺産・国宝姫路城の陣笠を商品化する事にこぎ着けることが出来ました。
陣笠の内側には、記念スタンプが押せる余白を設ける形(意匠登録)、名称を「スタンプ陣笠®」(商標登録)として発売しました。
平成25年には、翌平成26年1月よりのNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」の放映をきっかけとして、ドラマの主要舞台である姫路市への観光客が、お土産物として手にできる「官兵衛シリーズ」の陣笠開発を行いました。
ドラマ「軍師官兵衛」に因んで黒田官兵衛の陣笠を作ったことから、他の戦国武将をイメージした陣笠の制作も行うようになりました。そしてその種類も増えてきたことから、それらの総称を「イメージ陣笠物語®」(商標登録)と名付けさせていただきました。
その後、別注の陣笠の受注や新デザインの制作にも意欲をもって取り組んで現在に至っています。

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